Sensory design labは、「おいしさをデザインする」ための情報を発信します。
おいしさをデザインする
料理は「アート(芸術)」であると言われることがある。モネの「睡蓮」は、スイレンという植物を描いてはいるが、モネが表現したいのは、「光とは何か?」という「問い」である。
つまり、アートは、「問い」を提起することが目的であることが多い。一方、「デザイン」という言葉の持つイメージとはどんなものだろう。車や電話などの工業デザインなど、外観の印象が強いと思われる。
しかし、本当のデザインとは、「物事の本質を見出して、ソリューション(解決策)を提案する」ことである。一方、科学とは、物事の成り立ちを本質的に見出す考え方や手法である。従って、科学はデザインにとって重要な要素である。
料理は、料理人の勘と経験によって作られると信じられてきた。しかし、近年、料理人は自分の技術を科学的に理解することのメリットを十分に分かっている。料理人の技術を科学的に解明し、それを料理人同士でも共有することで、効率よく仕事を進められるのである。
さらに、料理にデザインの考え方を入れることも重要になってきている。料理には「おいしくする」という重大な解決策が必要である。つまり、「おいしい料理」を作るために何が必要かを本質的に考え、デザインすることが「おいしさのデザイン」である。
おいしさをデザインするために、おいしさを科学的に理解し、その要素とルールを設定しよう。そして、プロトタイプができるようなデザインをするにはどうすればよいかを考えてみよう。
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